ユーザビリティやユーザーフレンドリーという言葉を聞いたことがありますか?
両方とも「使いやすさ」とか「使い勝手」の意味で使われていますが、もともとは、人間がパソコンに対してどのように指示を出すか、といったユーザーインターフェースの世界の言葉です。
20年前のパソコンでは、DOSの真っ暗な画面に文字を入力してパソコンを動かしていました。そこには、ユーザーを思いやる気持ちは微塵も感じられません。
そのようなIBM社やMicrosoft社のOSを尻目に、1984年、Apple社はユーザーフレンドリーなマッキントッシュというパソコンを世に出します。
画面上のアイコンをマウスでクリックするという、GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)の登場です。
その後、Microsoft社がWindows95を世に送り出すことで、パソコンのユーザーインターフェースは一気にユーザーフレンドリーへと進化しました。
利用者のことを思いやる気持ちがあれば、自然と行われるべきことなのですが、経済活動においては疎かにされてきた部分でした。
そういう意味では、ゲームの方が先行していたのかもしれません。
1986年に発売されたドラゴンクエスト。
ファミコンソフトでは、初めてのロールプレイングゲームということで、ユーザーを取り込むために様々な工夫が施されていました。
主人公は、フィールドを歩き回って敵と戦います。戦いを続けると、主人公は傷ついてきます。その傷を癒すためには、町の宿屋で宿泊しなければなりません。プレイヤーが町に入って一番最初に行動したいこと、それが宿屋へ行くことなのです。ドラクエでは、ユーザーの気持ち・行動を考え、町の入口近くに宿屋が設置してあるのです。
また、主人公が戦う敵は、弱い敵から強い敵まで千差万別です。当然ながら、ゲームを始めたばかりのフィールドは、弱い敵が出現します。そして、橋を渡って別の土地へ行くと、先ほどの土地よりも強い敵が出現することになります。小さな子供が自分のテリトリーを広げるがごとく、プレイヤーは徐々に活動範囲を広げていけるのです。
そして、システムのインターフェイス部分には、ウィンドウ表示によるコマンド選択を採用し、誰もが直感的に操作できるような仕組みを作り上げています。
これらのユーザーフレンドリーな仕様は、初代ドラクエから先日発売されたばかりのドラクエ9まで、脈々と引き継がれているのです。
ドラクエがなぜここまで人気ソフトになったのか、その答えがここにあるのかもしれません。

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