ちょっとタイミングを逸した感はありますが、今年も非常にドラマチックな展開で日本が連覇を達成したワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について。
前回の優勝が、王監督就任からアメリカ戦の誤審、奇跡の準決勝進出など、誰かがシナリオを考えていたような、いわば「脚本賞」だとしたら、今回はイチローが「主演男優賞」をかっさらっていったようなものでしょうか。なかなか調子の上がらない彼の打撃に日本中がやきもきし、そのうっぷんを一気に晴らすかのような決勝戦の一振りでは、2ちゃんねるのサーバー5台がアクセス過多でダウンしたそうです。
視聴率でも、決勝戦は平日の昼間にも関わらず36.4%を記録。家電量販店のTV売り場や、(私も含めて)ワンセグでこっそり見ていたビジネスマンも少なくなかったと思いますので、実質的な視聴率はそれよりはるかに上でしょう。
優勝記念セールを実施した日本マクドナルドは、過去最高の売上高を記録。Yahoo! JAPANでも決勝戦があった24日は過去最大のアクセス数を記録し、「Yahoo!ショッピング」での関連商品の取り扱い高も前日比で約80倍となるなど、諸々あわせてWBC連覇の経済効果は500億円を上回るという予測もされています。
数億円という年俸があれこれ話題になるプロ野球選手やメジャーリーガーですが、彼らの活躍で日本国民や経済が元気になるのならば、意外と適正な金額といえるのかもしれません。
WBCでは、バックネット下の「バーチャル広告」も、ちょっとした話題になりました。
国際大会にもかかわらず、バッターの後ろにマクドナルドやスーパードライなど、日本語の広告ばかりがデカデカと出ているのを不思議に思った人もいるかもしれません。あれは何も描かれていない緑一色のバックに、TV放送の際にCGで広告を合成しているんですね。おかげで、放送される国に合わせたローカルな広告を効率的に表示できているのです。
特定の色部分に別の映像を合成する、いわゆる「クロマキー」自体はTVや映画でずいぶん昔から目にしますが、技術の進歩でカメラが動いた場合でもちゃんと追随してずれないように合成できるようになり、野球やアメフトなど動きの多いスポーツ中継の広告などでも使われるようになってきました。多数の国の人が見るような国際的なイベントが多くなってきて、いかにターゲットにリーチできるか、広告表現も色々と進化しているようです。
話は逸れますが、広告絡みで、サッカーのJリーグ中継を見ていると、ゴールのすぐ脇に大きな広告看板が立っているのに気づくと思います。(下の動画の20秒前後を参照)
http://www.j-league.or.jp/stock/pv/asx/20090321183.asx
選手が平気でその上を通過していくので、「これもCGか」と思いきや、こちらは"リアルな"一枚の平面のシート。目の錯覚を利用して、中継用のカメラから撮るとちょうど立体的に見えるようになっています。スタジアムのゴール裏から見るとあまりにいびつな形で、一体何なのかパッと見ではまったく分かりませんが・・・。
繰り返しになりますが、広告表現も色々と進化しているんだなぁ、と思ったWBCでありました。
(SI)

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