(敬愛を込めつつ敬称略です)3月8日、両国国技館で噺家林家いっ平の二代目「林家三平」襲名記念公演が開催されました。どのスポーツ新聞も大きく取り上げていました。それもそのはず、超豪華な陣容で、仕切りが石原軍団、お祝いに松坂慶子、舘ひろしが歌うわ、ビートたけしや貴乃花親方、歌舞伎界からは中村橋之助が駆け付けるわで、メディアとしては格好の取材対象です。競争率10倍の抽選で6500人の観客が無料で招待され、費用の総額は8000万円だとか。口上では林家一門や春風亭小朝だけでなく、三遊亭小遊三、三遊亭楽太朗、笑福亭鶴瓶、立川志の輔、春風亭昇太、柳家花緑といった錚々たる噺家が、落語会の会派や地域を越えて集結。滅多に見られない顔ぶれで、それもこれも先代でお父さんである故林家三平の偉大さを示しているそうです。二代目には先代に肩を並べるような立派な噺家さんになって欲しいものですね。
落研出身でも、噺家を志望したことも全くない私がなぜこのような話題に興味を持ったかというと、ここ数年来のちょっとしたマイブームが"落語"でした。家人につられて落語を題材にしたTVドラマを楽しんだり、初めて寄席に行き文字通り「抱腹絶倒」したり、PRイベントでも落語を取り上げて、現場で噺家さんの実力に感心したりしていました。そんな中で某大学の公開講座で噺家による「日本の文化(大学で落語)」という講義を受講しました。高座もあるかな?と期待もあったのですが、冒頭で「高座ではなく講座です」と早々に釘を刺されてしまいました。(他の回では高座をしたりもするそうですが)
講義は落語における「十八番」や「お家芸」、噺家の亭号・屋号の系譜やその生い立ちにまつわるもので大変興味深いものでした。話も上手く、さすがプロ!といったところでしょうか。なかでも興味深かったのは講義の途中で噺家の子供が親と同じ職業を選択する、いわゆる親子鷹の大変さについて話されたことです。(誰についてかは限定せず、また隠しもせず)自分は違うがそりゃ大変だろう、と。当然、注目が集まるので人気稼業としてはこれほどありがたいことはない。しかし、噺家としての実力はそのまま引き継げるものでは決してないので本人の技量が伴わなければお客は呼べないし、親の七光り故にお客のハードルも高い。親やお爺ちゃんが偉大であればあるほど、そのプレッシャーは計り知れないと仰ってました。これは落語に限らず、どの世界においても共通しますよね。自分には全く関係ない話ですがなんとなく解かる気がします。
そんなこともあり、冒頭の襲名披露の記事に興味を持ったのでした。実力のある噺家さんの高座(ライブ)には人を惹き付ける何ともいえない魅力があり、「また行きたい!」と思わせてくれます。こういった「人を惹き付ける」って芸事だけじゃなくて、商品開発やサービスといった企業の経済活動においても大事な要素ではないでしょうか。もちろんPRの世界においても。我々も日々精進しなければ、と思う今日この頃です。
(山)

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