マスコミが広報に望むこと


言うまでもないことですが、マスコミ(報道関係者)は広報担当者にとって、常に最も重視する広報活動の対象のトップになっています。経済広報センターによる2009年に実施された調査では、マスコミとの付き合い方で配慮していることのうち「普段からマスコミとの親睦を深める努力をしている」と「記者会見には必ずトップあるいは役員が出席するように心がけている」の2つが全体の半数以上の会社から回答を得ています。以下、「マスコミ向けの情報提供を定期的に行なっている」、「トップ・役員との懇談会を定期的にもっている」などが続きます。このように、不特定多数に大きな影響力を持つマスコミの特徴や接し方を理解することは経営上の重要なテーマといっても過言ではありません。

一方、マスコミは広報に何を望んでいるのでしょうか。「広報は社会と企業との間に風を通す『窓』のような存在であってほしい」と以前、ある全国紙の経済部長が述べていました。企業価値を高め、ブランド力を強化・向上するにはマスコミをはじめとしたステークホルダーに対する積極的な情報発信が不可欠ですが、その一方で広報は外の空気を取り入れて、社会が自分の企業をどのように見ているかを冷静にフィードバックしなければなりません。特に、不祥事やマイナス情報が明るみになったときには隠そうという意識が働く場合がありますが、その経済部長は、「隠せば隠すほど見出しは大きくなる」と強調しています。

マスコミの方に「広報に望むこと」について意見を求めると、日頃からのコミュニケーションの重要性を多くの方が説かれていることに気がつきます。記者の業務は人と会って話を聞くということが基本なので、”face to face”を前提とした関係作りを求めるのは当然のことかもしれません。

 全国紙のある記者に聞いた話では、新たに担当になった業界のとある会社の広報は自分の会社をよりよく知ってもらうために役員のアポイントを片っ端から入れてくれたそうです。また、その会社の広報部長は、何かあると記者クラブへ足を運び、直接、記者との対話をこころがけ、積極的な情報開示を体現していたそうです。その記者は今でもその会社を忘れず、良好な関係を築いているといいます。 (T)

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