ガンダムの視線の先には・・


先日、お台場へ行った際に生誕30周年記念ガンダム実物大像を拝んで来ました。

実は、特にガンダムのファンというわけではないのですが、「実物大」の18メートルの像を前にするとやはり圧巻でした。精緻に再現された、アニメと同じくカラーリングされたボディのパーツ、時折、煙を放つ両脚、光を放ちながら回転するヘッド・・・そのどれもが美しく、ガンダムファンでなくても、十分に楽しめるものとなっていました。像が設置された「潮風公園」には家族連れや若者のグループ、外国人など、多くの人が溢れ、ガンダムが動くたびに笑顔で歓声を上げ、皆、思い思いに楽しみながらガンダムの前でポーズをとり、写真を撮ったり、ガンダムの足元をくぐろうと、列を作っている姿が印象的でした。

7月28日(火)付けの毎日新聞の報道によると、ガンダムを見に「潮風公園」には、公開後16日間で100万人が来場したそうです。改めて、キャラクター人気の健在ぶりを思い知らされます。異業種も巻き込み、30周年記念ブームとそれに付随する関連グッズなどの商戦もますます加熱していくとの見方も報道されており、今後の動きにますます目が離せません。

ただ、ひとつ気になる点がありました。それは、90年代後半のポケモンブーム以来、ここ10年ほどでこのように、一大ブームを生み出すことができたキャラクターが誕生して来たか、ということ。

ある日本の心理学者の近著で、「ゲーム業界も同じジレンマに陥っている。」という、大手ソフトウェア会社にて長年ゲームソフト製作に携わって来たディレクターのコメントが紹介されていました。それは、過去からある人気シリーズをマイナー・チェンジやアレンジをしていくのみのゲーム制作がここ数年行われきている、といったものでした。「次の」人気シリーズやキャラクターを生み出すことができない制作側の問題、制作側をバックアップする体制の不備、そして過去からの人気シリーズから脱却できない消費者側の問題も指摘されていました。

さて、これからのアニメや、ゲーム業界はどう変化していくのでしょうか。今までのように、過去の人気シリーズ頼みの生産を続けていくのか、それとも新しい展開があるのか・・。ガンダムの鋭い視線が、私たちに問いかけているように感じました。そんなガンダムの雄姿を背に沈んでいく夕日に向かい歩きながら、日本の将来のアニメ、ゲーム業界について思索する、少し変わった一日となりました。

(T.M)

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