MOTTAINAI


「あっ勿体無い、そのペットボトルの蓋、捨てないで。ペットボトルの蓋400個で10円、20円でポリオワクチン1人分が購入でき、一人の子供の命を守ることができるのよ。」

グリーンベルト運動、ノーベル平和賞、そしてこの春日本でも叙勲されたケニアのワンガリ・マータイ氏により、世界に紹介された「MOTTAINAI」ですが、「(勿体)無い」というネガティブな表現にもかかわらず、Reduce、Reuse、Recycleを実践する能動的精神として新たな意味の広がりを持ち始めています。

というわけで、この日曜日、参加してきました、”MOTTAINAI Flea Market”に。

「明日晴れてくれるかなあ。」前日の夜、スーツケースに家中からかき集めた雑貨を詰め込みます。よく一緒に出かけたカバン、引き出しの中の万年筆、買ったけれどほとんど履かなかった靴、もうあまり聴くこともないCD、人からいただいたもの、自分へのご褒美に買った品々など、一つ一つ愛着もあるけれど、今はあまり出番のないものたち。いずれもそれなりに価値のあるもの。「誰かにきっと喜んで使っていただけるに違いない」という思いは、まさにMOTTAINAI。

翌朝、空模様を気にしながら家族3人でスーツケースを引いて駆けつけた千駄ヶ谷の明治公園。朝8時、広い公園の地面は全く見えず、人人人、物物物で埋め尽くされています。聞けば出店者の数は700を超えているとか。長い行列に並んで受付を漸く済ませ、指定された場所にシートを敷き、持って来たものを並べ始めます。

たちまちプロらしい人が、袋の端からわずかに覗くブーツを認めて、「他に何足ありますか、同じメーカーのものがあれば全ていただきます」と声をかけられ、たちまち4足の靴が旅立っていった。昼過ぎまでの3時間くらいの間に譜面台、旅行カバン、ハンドバック、スニーカー、CD、などすべて必要な人のもとへ旅立って行きました。

お隣さんは声優の女性で、アニメの女性主人公のようなよく通る声で「早く帰りたいから、みんな持ってって」と。聞けば、世界中で買ったり、福袋に入っていて着る機会のなかった服や靴など、とても1コマの売り場には収まらず、うず高い山に。それでも持ち前の「仕切り上手」で、次から次へと洋服や靴を旅立たせています。

昼過ぎ、いよいよ我慢しきれなくなった空から大粒の雨がぽつぽつと。残った衣類をMOTTAINAI本部に託して、隣のお姉さんに別れを告げ、空になったスーツケースも軽々と家路に着いた私たち。

“MOTTAINAI”は「地球を救う」かもしません。今の私にとってそれは、「捨てられない自分」に対する言い訳、捨てることへの後ろめたさをほんの少しだけ和らげてくれる響きを持っています。でも本当は”Why?”と糾弾されているようにも聞こえるのです。

(MH)

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