ボンバルディア1号機が沖縄に到着。一方、三菱航空機は納入を延期

ボンバルディア商業航空機(BCA、本社・トロント)は、昨年12月31日に2つの記者発表を行った。

最初の発表は「Q400旅客・貨物機」の第1号機を琉球エアーコミューター(RAC)に納入したという内容で、合計5機の注文を同社から得ているという。RACはこの機種に関して色々な注文を出す特権を有する「最初の(ローンチ)顧客」である。

BCAはこの機種を「21世紀のターボプロップ機」と呼んでいる。貨物は重量で最大4,082キロ、容量で32立方メートルまで積み込め、乗客数は50人まで。Q400機の確定注文は547機と発表された。

第2の発表は、昨年11月に国産のARJ90第1号機を納入したという中国の市場にボンバルディアが進出していることを裏付ける内容だった。BCAは中国国内で地域内運輸を担う華夏航空(チャイナ・エクスプレス)がCRJ900地域ジェット10機の確定注文を出したと発表。これで同機種の受注は合計38機となった。特徴は燃料消費を同社の従来機に比べ5.5%削減したという点。

BCAは、しかしながら、開発が遅れているCシリーズに関して、エアバス社に共同開発を提唱したが断られた、とエコノミスト誌(11月7日)が報じた。10月29日にはケベック州政府が10億ドルを出資する見返りに、Cシリーズ機計画の権益を49.5%取得するという合意に達した、と同誌は伝えた。これまで開発に要した資金は54億ドル。

一方、三菱航空機は地域内ジェット機(MRJ)の納入開始を2017年第1四半期よりも遅らせ、2018年央になる、と発表した。飛行試験に成功したのは昨年11月だった。

遅れは航空機業界にとって珍しくはない。世界の業界資料を見れば、MRJはテスト飛行から納入開始まで30ヵ月ほどの期間になるが、ブラジルのエンブラエルはE190機で18ヵ月、ボンバルディアはCRJ900で23ヵ月、中国のARJ21機では84ヵ月を要している。

話を沖縄に戻そう。沖縄県内を市場とするRACは、沖縄と日本各地を結ぶ日本トランスオーシャン航空(日本航空の子会社)が74.5%を、沖縄県が5.1%を出資して1985年に創立された。

RACの伊礼恭(いれい たかし)社長は、BCAによると「Q400貨物・旅客機の最初の使用者となったことに非常に興奮している。我が社がサービスを進化させるのに理想的な機体である」と述べている。

 

潮昭太(東京在住フリーランス記者)

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